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2025年6月のヨーロッパ出張 Vol.8 最終回

さて、最終回はPITTI UOMO 108(ピッティ・ウォモ)である。

2025.07.08 貞末哲兵コラム



今は、2025年7/2(水)の9:00を少し回ったところで、京都に向かう新幹線の中でこのブログを書いている。

いよいよ今回でヨーロッパ出張の最終回となるわけだが、私を含めた社員4名、特に体調も崩さず全スケジュールを順調にこなすことが出来たことは何よりも良かったと思っている。


移動距離とアイデアの質は比例すると言われて久しいが、昔ほどではないにしろ、今回もそれなりに移動の多かった出張となったので、いくつかのアイデアが生まれそうな予感はしている。


さて、最終回はPITTI UOMO 108(ピッティ・ウォモ)である。


私のブログを読んでいらっしゃる方でピッティ(通称)をご存知ない方はいらっしゃらないと思うが、もう一度おさらいしておこう。


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今回は25SSのピッティ・ウォモのレポートをしたい。



ピッティはメンズのプレタ・ポルテでは世界最大の見本市となり、ミラノ、パリやニューヨークなどで行われるメゾン・ブランドのコレクションではなく、よりリアル・クロージングに近い展示会であり、商談もその場で行われるのが特徴となっている。

世界各地から総勢数万人の来場があり、バイイングはもちろん、来年の傾向を掴む上で未だに欠かせないのがこのピッティ・ウォモなのである。


それでは、早速来シーズンの傾向をいち早く皆様にご報告するとともに、私自身のインプットを深めて参りたいと思う。


まず、カラー傾向は前シーズンと同じくアース・カラー(ベージュ、カーキ)を中心にピスタキオ(柔らかいグリーン)やサーモンピンク(スモーキーなピンク)等を差し色にしながら、テラコッタ(レンガ色)も多くみられた。




尚、昨シーズンまで見られたブラックは減少傾向である。


素材に関しては、ジャージー、カットソーやニットが引き続き多くなっており、布帛系よりも多く見られた。




春夏らしく、かなり多くのサプライヤーがコットンよりもリネンを多く提案していた。(ヨーロッパではリネンが人気であることも手伝ってか)




最も、あくまで展示会なので、カラーも含めて少々誇張したプレゼンテーションにはなるのだが、一際目を引いたのが「リネン」で、布帛はもちろん、ジャージーやニットでも多く見られたのである。


型や形などに関しては、春夏なのでシャツや軽い仕立てのジャケットが多いのは予想の範疇でありはしたが、特にポロシャツ、Tシャツ類は過去最高の展示数といっても過言ではないくらい各サプライヤーの力の入れようだった。

ファッションは時代に応じて、変化し続けているわけなのだが、「世界のカジュアル化」に関して、26S/Sシーズンは最高潮に達している印象がある。


通常世界において、服はもちろん、物事や事象は行き過ぎると、カウンター(反対の力)が発動され、真ん中に戻ろうとする。

ところが、今後のファッションは真ん中に戻ろうとするのはあくまでテイストのみで、服装や着こなしにおける外側に見えている現象に関しては、カジュアル化に歯止めが効かない状況にあるのではないだろうか。


簡単に言うと、テイスト的にはトラッドやクラシックでありながら、アイテムはカジュアル化が進む傾向にあると言える。

以上を踏まえた上で、来季における鎌倉シャツのソーシャル・ストリーム・イントゥ・ディレクション(社会的潮流をディレクションに落とし込む)に是非ともご期待いただければと思う。


それでは、またどこかでお会いしましょう。

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