2025年6月のヨーロッパ出張 Vol.2
今これを書いているのは、パリのホテルの一室で、6/13(金)の現地時間は4:50となっている。
今これを書いているのは、パリのホテルの一室で、2025年6/13(金)の現地時間は4:50となっている。
そういえば、機内で木村拓哉さん主演の映画「グランメゾン・パリ」を見たのだが、冒頭はヴァンドーム広場のブシュロン(BOUCHERON)本店で料理を提供するシーンから始まる。

そこには、上流階級やブシュロン内部の様子が描かれていて、それはきらびやかでありながら、日本人の私には決定的に届かない「何か」がヨーロッパに存在していることを改めて想起させたられた。

さて、「CHARVET」(シャルべ)である。
世界最古且つ屈指のシャツメーカーとして、ブシュロンや、VAN CLEEF&ARPELSと同じヴァンドームに燦々と光り輝いているのだが、私としては憧れは抱きながらも、実は前述の「何か」とは違った角度で勝負したいと思っている。

鎌倉シャツのメイド・イン・ジャパンは、その歴史(シャルべ200年 鎌倉シャツ30年)や文化の差(服は常に西洋由来)を考えるまでもなく、私が生きているうちにシャルべを越えることはないのかもしれない。
しかし、密かに「アプローチは可能」と思っている。
アプローチ、つまり、近付くことは可能で、その鍵は日本人が持つ特異性にあり、それは日本製の特徴とも言える特殊性にある。
「シャツ」は誰のために存在するのか?
それは、シャルべでも、鎌倉シャツのためでもなく「顧客のため」に存在する。
そして、顧客にとって良いシャツは時代に応じて変化し、それに対応するのがメーカーや小売店の至上命題となるわけだが、とりわけ日本という国や日本人は、明治維新を経た開国後はもちろん、種子島に鉄砲が伝来するさらに前、仏教が伝来した6世紀を見るまでもなく、海外の文化を貪するように吸収し、更には独自の物としてアップグレードさせてしまう特異性や特殊性を持っているため、時代の変化に対応して自在に変化することが出来る。
したがって、鎌倉シャツの日本製は「顧客」や「時代の変化」に応じた上での精緻な物作りを組み合わすことで、アプローチし、世界のトップレベルを目指していくのが道である。
更には、冒頭のブシュロンで見た特権階級が持つ文化に対抗するには、日本文化の理解とプレゼンテーションが有効になるはずだ。
日本文化については、海外(特権階級含めた)から大きなリスペクトを受けているのだが、日本人の我々が自国の文化の理解をより深めていくことが大切になる。
そして、それらを統合し、日々「シャルべ」に近付いていくようなアプローチを考え続けていくことだけが、「顧客」のための世界に冠たるメイド・イン・ジャパンの完成に繋がるのである。
つづく







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