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2025年1月、欧州出張 【最終回】

さて、イタリアでのミーティングや商談を順調に終えた私と小林は、今回の出張の終着地であるフランス・パリへと向かった。

2025.01.27 貞末哲兵コラム


今、このブログを書いているのは、2025年1/21(火)の13:30を回ったところである。

すでに日本に帰国し、役員会を終えた午後にこのブログを書いている。

この後、鎌倉でも屈指の名刹である極楽寺において、鎌倉シャツの幹部会議が行われることになっている。




さて、イタリアでのミーティングや商談を順調に終えた私と小林は、今回の出張の終着地であるフランス・パリへと向かった。




パリは、ファッション・インダストリーに関わる人間において最も重要な場所の一つである。

物作りの背景、Made in Franceはメゾンの一部にしか現存していないのだが、パリには特別な存在感がある。

「街そのものが芸術的」と言うとあまりにもありきたりになってしまうのだが、私自身はそれ以外にパリを表現する言葉を持っていない。

この出張でもドイツ、ミラノ、フィレンツェを見てきて、どれも欧州的で美しいのだが、パリは何というか完成された美を持っている気がする。




フィレンツェはパリと同様に「花の都」と呼ばれているが、前者は不完全な中にある美しさが強調される。 


そう、フィレンツェは不完全だからこそ美しいのだ、と思う。

フィレンツェほど不完全で美しい街は他にあるのだろうか。




そんなことを考えながら歩いていると、パリが実に完成されている街であることに驚く。

どこを切り取っても絵画のようで、美しい街並みは完璧なプロポーションを保っている。

最高にエレガントだが、かといってセクシーではないような気がする。

いや、セクシーではあるのだが、決して「ギラギラ」したようないやらしさはないという表現の方が正しいかもしれない。




そして、そんな街並みに見事なまでにフィットしているのが、1838年創業の世界最古のシャツ・ショップ「Charvet」(シャルべ)である。




シャルベが位置するPlace Vandome (ヴァンドーム)と言えば、Les Grand Cinq(パリ5大宝飾店)が有名なのだが、他にもブルガリ、パテックフィリップなど各国を代表する宝飾メーカーのほとんどがこの場所に集結している。




シャルベに話を戻すが、店には貴金属を使ったアクセサリーが全くと言っていいほど、置かれていない。


「貴金属やその類の物はVandome広場にある他のジュエラーに置いてあるから」


とシャルベのスタッフから言われたのは以前のブログにも書いた通りである。


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さて、今回から、出張の最終目的地であるPARIS編ということになる。



ヴァンドーム広場でシャルベのシャツを見ていると、その佇まいがパリの街のように思えてくる。

どこを切り取っても絵画のようで、美しいシャツの姿は完璧なプロポーションを保っている。

最高にエレガントだが、セクシーさはごく控えめに抑えられ(セクシーではない、ということではない)、あくまで上品に仕上がっている。

シャルベのシャツは、余計な主張がないことが究極のエレガンスを醸し出しているのだ。




もし、シャルベのシャツを着て街を歩いている人がいても、パッと見で分かる人はまずいないだろう。宮沢※は分かるかもしれないが笑。※鎌倉シャツの生粋のシャツマニア

しかし、主張がほとんどないのに全体から醸し出される美しさは他に類を見ないのである。

鎌倉シャツのもう1人の創業者が常々語っていた地味派手の世界がそこにある。


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鎌倉シャツでは2月に、パリのインスピレーションを受けた企画チームから、今までになかった、とはいえ何の変哲もない世にも美しいシャツが販売される。

どなたでも、どんなシーンにおいてもあなたの1日を美しく彩ってくれることを保証する。


それでは、また。

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