「PITTI UOMO」を振り返る~2024年の春夏最先端トレンド情報
毎年2回イタリア・フィレンツェで行われる世界最大のメンズファッションの見本市である「PITTI UOMO」から、2024年のスプリング・サマーの最先端のトレンド情報についてお伝えします。
久しぶりのヨーロッパ訪問「PITTI UOMO」へ
さて、今回は、鎌倉シャツ・チームが久しぶりにヨーロッパを訪問したことを振り返り、毎年2回イタリア・フィレンツェで行われる世界最大のメンズファッションの見本市である「PITTI UOMO」から、2024年のスプリング・サマーの最先端のトレンド情報についてお伝えさせていただきたいと思います。
まずは「PITTI UOMO」が開催される会場であるイタリア・フィレンツェのFORTEZZA DA BASSO前で記念撮影です。
ここは、撮影ポイントになっており、世界中からファッショニスタや、ファッション関係者を狙って多くのカメラマンが来ている場所でもあります。
それでは早速中に入っていきましょう。
まずは、シャツ! 来年のトレンドは…
まずはシャツです。
春夏の主役はなんといってもこのアイテム抜きには語れません。
素材は天然素材が多く見られており、特にリネンシャツは来季以降も引き続きトレンドの様子です。新しいキーカラーとしては、ラベンダーが多くみられました。
続いて、ブルー系~ターコイズ・ブルーも傾向としては例年になく強い印象です。
また、プレッピーの流れから花柄プリントもリバイバル&アップグレードして登場しており、ニットなんかでも見られます。
定番のパステル調も多くみられますが、色のトーンはあまり強くなく合わせやすいカラーが多い印象です。
春夏には珍しいダークトーンのオレンジなどが見られますが、本命はブラウンやミリタリーグリーンやベージュが来そうです。
知り合いのナポリの巨匠ERRICO FORMICOLAさんと再会することが出来ました。
続いては、発注業務
続いては実際の発注業務を行います。
鎌倉シャツとは20年くらい取引のある英国のアクセサリーメーカーである「ELIZABETH PARKER」です。
ヨーロッパのメーカーにありがちな派手なカフリンクスではなく、シンプルで上質なコレクションは鎌倉シャツのお客様にも大人気のベストセラーとなっています。
そのシンプルな美しさは、鎌倉シャツのシャツにとても良く合います。今回は久しぶりに新しいコレクションも発注しましたので、是非入荷を楽しみにしていただけたらと思います。
続きましては、鎌倉シャツではナポリ・トラウザーズでお馴染みの「SANTANIELLO」です。
10数年前に初めて訪れた時は、クオリティは秀逸であるものの、ナポリの田舎ファクトリーといった雰囲気でしたが、今ではピッティにも出展して、すっかり洗練されたブランドのように成長しました。
来シーズンは、コットンやリネンなどの天然素材を使ったコレクションが増えていくと思われます。ピッティ回帰中はお互い忙しいので、後日ミラノのショールームで打ち合わせ予定です。
続いては、最近ダブルネームとなったドイツ・ドゥッセルドルフの「ASCOT」社です。
鎌倉シャツでは、10年前以上に現地ファクトリーを訪問してから欠かさずオーダーを続けています。
あのエルメスのニットタイは何を隠そう同社のものでありまして、ドイツ人らしい品質へのこだわり、管理において右に出るファクトリーはありません。
他のニットタイと違うポイントは、まずシルク・ヤーンは最高の物を使い、彼ら独特のニット・マシーン、さらにはアイロンをほとんど使わずに仕上げるため、糸の風合いを殺さず、生かし切ることにあります。私自身もオールシーズンで愛用しています。
また余談ですが、鎌倉シャツの「ASCOT」社のニットタイが他よりも安くお求めいただけるのは、弊社がリスクを負って一括でたくさん仕入れることにあるのです。
PITTI 会場で偶然にも香港で鎌倉シャツを展開してくれているパートナーであるAnthonyさんにお会いすることが出来ました。
とても品の良い着こなしと、素敵な人柄のAnthonyさんでした。
鎌倉シャツスタッフ達と中世の街並みがそのまま残っているフィレンツェで記念撮影しました。2023年ヨーロッパ・夏の出張は一生に一度切りであることを噛み締めます。
以前ポルトガルでお世話になったAntonioさんとも偶然お会いすることが出来ました。
ヨーロッパのデザイナーやブランドの生産地として知られるポルトガルですが、品質が高く、コストバランスに優れた製品作りが可能なエリアです。
そして、ファッションの街ミラノへ
そして、ファッションの街ミラノへやって来ました。
ミラノは主にモード・ファッションの中心地で、アルマーニ、モンテ・ナポレオーレ、スピーガとその名を聞くだけでもドキドキします。クラシコ系のファッションも同時に中心地であり、フィレンツェやナポリも素晴らしいのですが、やはりミラノに全てが集まっています。
今回鎌倉シャツが訪問したのは、某ファクトリーのショールームでした。
このファクトリーは、イタリアの最高級ブランドのアウターを一手に引き受けていて、私も久しぶりに訪問しましたがその品質の高さや、洗練された服作りのセンスに圧倒されてしまいました。
写真のAlessioさんとはコロナ以降4年振りの再会となりましたが、その確かなビジョンや物作りの哲学に、改めて揺るぎないものを感じました。確か彼はまだ30歳くらいだったと記憶していますが、ミラノやイタリアからはいとも簡単に若きファッションの天才達が次々と生み出されていきます。
7年振りの訪問となったコモ
続いては実に7年振りの訪問となったCOMOに到着しました。
写真はあらかじめコモに滞在していたコバブログでもお馴染みの小林が待ち構えており写真を撮ってくれました。(なぜこの瞬間を撮ってくれたかは分かりませんが、いい奴です 笑)
まずCOMOで訪れたのが世界一とも言われているクオリティを作り出すシルク生地ファクトリーである「Seteria Bianchi」を訪問しました。
1907年創業の同社は、旧織機と歴史のアーカイブを大切にし、小さい規模ながら最高品質を頑なに守り続けています。鎌倉シャツの顧客の皆様には、その名前自体はあまり馴染みがないかもしれませんが、取引自体は15年にも及びます。
特にグラナディン、ダブルフェイスやサテンのクオリティは唯一無二の品質を誇りますが、会社の存続が危ぶまれており今後継続的に展開出来るか不安が残ります。
鎌倉シャツでは年内を目処に、大きな打ち出しを考えていますので是非ご期待ください。
仕事を終えた私達は、「Bianchi」のアンナさんにクイックランチに連れてきていただきました。この後またすぐアポイントがあり、ゆっくりはしていられませんが、コモの美しい自然に癒されます。
ちなみに私と小林が飲んでいるのがコーラです。笑(なぜか小林がコーラを飲んでいるシーンを撮影希望)私はお酒をやめてしまったので、夜も一滴も飲んでいませんが、体の調子はすこぶる良好です。
初訪問「Fermo Fossati」と「Carlo Riva」
そして、鎌倉シャツとしては初の訪問となった「Fermo Fossati」と「Carlo Riva」です。
コロナの前から行きたかったのですが、ある大人の事情で訪問出来ておらず、ついに念願が叶いました。
「Fermo Fossati」はコモで最も古い歴史を持つSILK WOVEN ファクトリーで、「CARLO RIVA」は世界最高と言われているシャツの生地ファクトリーです。両方とも同じ敷地内にあるのがまたすごいですね。私も世界中色々と見てきましたが、ネクタイ生地工場とシャツ生地工場が一つの場所にあるのは見たことがありません。しかも、両社とも世界最高の品質を作るところも驚くべきポイントです。
来シーズン向けに様々なクオリティをピックアップしたのですが、超小規模かつ旧式の織機でゆっくりと織り上げるため納期が全く読めないのが辛いところです。
いずれにしても
「Fermo Fossati」 × 鎌倉シャツ
「Carlo Riva」 × 鎌倉シャツ
は、おそらく世界一の品質になることは間違いないと思います。
是非入荷まで楽しみにお待ちください
今回も最後までご覧くださり、ありがとうございました。
また、次回もショップブログでお会いすることを心より楽しみにしています。
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