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サイゼリヤ研究 vol.4

サイゼリヤ創業者の正垣泰彦氏の哲学。今回は第6〜8項目について、一緒に勉強してみたいと思う。

2025.09.01 ブログ

はじめに

今このブログを書いているのは、2025年8/28(木)の6:00を少し回ったところだ。

このシリーズは、私自身が本を読み、自分の頭でしっかりと考え、考察や見解を加えた上でアウトプットしている企画の一つである。

現在は、松下幸之助美味しんぼシリーズなども書いていて、アウトプット自体は自分自身の成長に繋がるのはもちろんだが、このマニアックなブログを読んでくれている「読者の1人にでも何かのお役に立てたら」と願ってやまない。

さて、今回は「皆さんが大好きなサイゼリヤ」の話も、いよいよ第4回目となっている。

かなりの長編になってきているのだが、このブログは前回シリーズ同様に、サイゼリヤ創業者の正垣泰彦氏の哲学を45項目に渡り、私なりにまとめたものをアウトプットしていく企画となっている。

今回は第6〜8項目について順を追って、皆様と一緒に勉強してみたいと思う。

「客数こそがすべて」

サイゼリヤ創業者・正垣泰彦氏の教え

●客数こそがすべて

経営判断が正しければ、客数が増す。
間違っていれば、客数は減る。

― 正垣泰彦(サイゼリヤ創業者)

ビジネスを考える上で、PL含めた様々な指標があり、どこを見るかは非常に重要な要素になってくる。

正垣氏は、色々な指標をしっかりと考えた上で、「客数」を最も重視していていると言えるだろう。

経営判断と客数が直結するというのは、非常にストイックで厳しい見方であるものの、この指摘を軽視し、目を背けてはならない。

客数というのは「何もしなければ緩やかに微減していく」のが自然の摂理であり、ビジネスの定説であり、各社あの手この手を売って、客数含めた売上げアップに躍起になっているのは周知の通りだ。

しかし、正垣氏がここで厳しいこと(経営判断が客数と直結する)を言っている趣旨は、クーポンや値引きなど目先の売上げ欲しさに本質(客数は経営判断に比例する)をぶらしてはならないことにある。

クーポンや値引き(100%の否定はしない)は打てばその瞬間、数値が上がるだけで、「慢性的な客数減という自然現象に対する有効な一手」にはならないことを、私を含めた鎌倉シャツ社員も強く認識する必要があるのである。

鎌倉シャツの創業者はそういった本質を見抜き、「1日1人顧客を創りなさい」と社員にメッセージを発信していた。

社員200名が1日1人顧客を創ることが出来たら、年間で70,000人の顧客創造となる。

目先の売上や利益のことより考えなければならないのは、「目の前の人を鎌倉シャツの商品やサービスによって唸らせる」ことにあるのだ。

「お客様に安心感を与える値付け」

サイゼリヤ創業者・正垣泰彦氏の教え

●お客様に安心感を与える値付け

いくらかかるか分からないという状態は、消費者に強いストレスを与え、
こうした苦痛は、商品の値付けを工夫することで取り除ける

― 正垣泰彦(サイゼリヤ創業者)

サイゼリヤと違って、アパレル業界においてはアイテムの価格レンジを2倍以内に抑えることは*不可能であるが、その考え方は大いに参考にし、取り入れていかなくてはならない。

*例)スーツとポケットチーフなど、アパレル産業には様々なプライスレンジが生じるのが常

いくらかかるか分からないストレスをなるべく軽減し、顧客に安心していただく店作りを心がけることが重要である。

鎌倉シャツであれば、10,000円あればほとんどのアイテムが買えるわけで、物価高の中、お客様には安心して良質な物を買っていただけると思っているのだが、それが伝わらなくては意味がない。

「品揃えは3タイプを意識せよ」

サイゼリヤ創業者・正垣泰彦氏の教え

●品揃えは3タイプを意識せよ

ほっといても売れる商品
売上の柱となる定番商品。来店客の6割が注文する。
(例:ライス、ドリンクバー)

店が売りたい商品
利益率が高く、店側が推したい戦略商品。
「これを選べばお得」と思わせることが鍵。
(例:イタリア・パルマ産を使った豪華なピザ)

売れないけど、ないと困る商品
万人受けはしないが、店の信頼や世界観を支える。
本格性や専門性を感じさせる隠れた名脇役。
(例:グラッパを置くことで“本格イタリア”を演出)

― 正垣泰彦(サイゼリヤ創業者)

この3タイプは、アパレル産業においてもとても参考になるので、積極的に取り入れていきたい思想だ。

鎌倉シャツに置き換えれば、定番が白シャツ、この商品を買うとお得がJ TECH シリーズ

売れないけどないと困るのは・・・SAMUEだろうか。(実際はそこそこ売れているが、鎌倉のフィロソフィーを表現するために必要)

いずれにしてもこの3タイプを店舗ごとに上手く組み合わせ、楽しい店作りを心がけることが肝要である。

つづく

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