サイゼリヤ研究 vol.1
「おいしい=売れる」じゃない。 サイゼリヤの考え方から、モノづくりや仕事へのヒントを探ります。
今、このブログを書いているのは2025年7/15(火)の早朝である。
先日、私のブログやMONTHLY KAMAKURAの編集を長年に渡って牽引してくれていた社員が退職することになった。
これまで、私は文章を書いて彼女に送りさえすれば、完璧に編集した形で、その日のちょうどホームページのアクセスが集中する時間にアップしてくれたのはもちろん、様々なアレンジやアドバイスをしてくれていたのである。
私がこうやって文章を書き続けられているのは、彼女のおかげでもあるし、私のブログの産みの親とも言える存在が
いなくなってしまったことに関しては一抹の寂しさを感じるものの、私自身が進化した事象を書くことで、
彼女の長年の仕事に報いることが出来ると思っている。
サイゼリヤから学ぶ「ビジネスの本質」
さて、今回のブログは、皆さんの中にもお好きな方が多いと思われる「サイゼリヤ」というわけなのだが、 今日、日本に多くあるチェーンストアのほとんどは、渥美俊一氏の功績によるところが大きいことをご存知だろうか。
イトーヨーカドーの伊藤雅俊氏、ダイエーの中内功氏をはじめ、現在のイオンを作った岡田卓也氏、ニトリの似鳥昭雄氏、 そして、サイゼリヤ創業者の正垣泰彦氏も渥美俊一氏が率いていた「ペガサスクラブ」のメンバーだったのである。

「自分の店をうまいと思ってはいけない」サイゼリヤ創業者の言葉が示す、経営の真髄
私が初めてサイゼリヤを訪れたのは、およそ30年前の高校生の頃で、横浜市にある港南台のバーズという商業施設だったような気がする。
その頃から現在に至るまで、変わらず美味しい料理(実際には進化しているはず)を驚愕のプライスで提供され続けていることに敬意を表したいと思う。
今回の私のブログでご紹介するのは、私がコロナ禍においてビジネスの本質を勉強していた際に手にした
一冊の本「おいしいから売れるのではない 売れているのが美味しい料理だ」からのアウトプットになる。

その他にも「サイゼリヤの法則」など面白い本もあるが、今回は上記一冊を1~45項目に分類して皆様にお届けさせていただきたいと思う。
そして、今回は私にとって最も衝撃であった第1項目のみをお伝えするに留めておきたい。

サイゼリヤ創業者・正垣泰彦氏の教え
『おいしいから売れるのではない』から学ぶこと
自分の店をうまいと思ってはいけない。
それこそが悲劇の始まりである。
「自分の店の料理をうまい」と思ってしまったら、
売れないのは環境や他社のせいになるからだ。
別の言い方をすると、
「良いものは売れる」という考え方は天動説と同じだ。
自分たちにとって都合よく世界を見ようとするのではなく、
物事をありのままでみる努力をすることが重要である。
売れている商品も「単にマシだから」選ばれていると仮定し、
その進化や改善を怠ってはならない。
― 正垣泰彦(サイゼリヤ創業者)
成長の裏側にある「謙虚さ」の力
私たちが安易に陥りがちな罠(自分たちは凄い)について、いきなりこのような指摘をする正垣氏に「経営の厳しさ」を学んだのは言うまでもないのだが、サイゼリヤの社員の皆様がそうやって自分達を律し、努力をなさっているおかげで常に美味しい料理が提供されているのである。
もちろん、鎌倉シャツはサイゼリヤとはビジネスの形態や価格帯も違うのだが、この厳しさだけは忘れないようにしておきたい。
鎌倉シャツは自らのシャツをまだまだ改善できるし、お店についても同様である。
自らの仕事に誇りを持つこととは別で、謙虚に日々学び、商品や店の改善を図り続けることが重要だ。
つづく
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