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2024年6月、欧州出張 Vol.10

さて、ミラノ・レポートの最後は、私がイタリア在住中に大変お世話になった、紅林恵美さんとの再会についてお話したいと思う。

2024.06.26 貞末哲兵コラム


今これを書いているのは2024年6/23(日)の朝である。

金曜日のフライトで欧州から戻ってきたのだが、時差ボケがそれなりにあり、すぐ横になってしまう。

今回のVol.10でミラノ編が終わり、次回以降はPARIS編ということになる。


さて、ミラノ・レポートの最後は、私がイタリア在住中に大変お世話になった、紅林恵美さんとの再会についてお話したいと思う。




現在もミラノ在住の紅林さんは、ご自身のブランドを持っていただけでなく、PRADAやCOSTUME・NATIONALなどのデザインをされていたことでも知られている。

海外における日本人デザイナーの草分け的な存在でいらっしゃり、現在は今をときめく大人気の ANTEPRIMA をイタリアで手掛けていらっしゃるのである。




私はイタリアに在住していた29-30歳頃に、紅林さんの荷物持ちとして多大なるご迷惑をおかけしながらも、大変お世話になったのである。


当時、自分の将来がぼんやりともまだ見えていない頃、紅林さんがミラノのデザイン事務所でバリバリと仕事をこなしている姿を、私は羨望の眼差しで見ていた。

プロのデザイナーであるのはもちろん、イタリア語を自在に操り、エネルギッシュなパワーでイタリア人と対等にやり合う紅林さんが眩しく、私には到底届かない雲の上の存在であった。

ワールド・クラスとはこのことか! と間近にその凄さを体感させていただいた私は、いつか「海外で自分の思うままに仕事をすること」をうっすらとした人生の一つの目標としたのである。


実は、紅林さんとは今年の1月にも、あるミラノでの会食の席でもご一緒させていただいたのだが、今回はお昼からゆっくりとお時間をいただくことが出来た。

待ち合わせ場所は、あの「10 Corso Como」である。




10 Corso Comoといえば、イタリアだけでなく、欧州全土を代表するセレクト・ショップ、アンテナ・ショップの一つであり、世界のファッションの中心地のようなところである。

今ではインターネットを介して、欲しいものがいつでも検索できる時代になったが、それ以前は10 Corso Comoなどがセレクトしている商品が一つの基準となっていた。

私がミラノにいた16〜17年くらい前は、[10 Corso Comoが流行を発信] → [ファッション業界で流行る] → [一般の方へと普及] といった流れがあり、それはとても楽しいものだった。


「ファッション関係者の間で流行っているらしいぞ」という言葉がマーケットを引っ張っていたが、今はSNS全盛となり、良くも悪くも現在は大きく時代は変わったのである。




そんなわけで今もイタリア・ミラノの華やかなファッション業界でご活躍する紅林さんと楽しい一時を過ごすことが出来たのだが、改めて思うのは「ファッションを楽しいものにしたい」ということだ。


人々が服を選び、雑貨を身に付け、外に出掛ける時、まさかサスティナブルなことばかりを考えるわけではないだろう。

その人の1日を楽しく、有意義なものにするためにファッションが存在する。

今も尚、ファッションの最前線を走っていらっしゃる紅林さんに10 Corso Comoでお会いして、改めて思ったのである。


そう、ファッションは楽しむためにあるのだ。



つづく

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