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社長・貞末奈名子 Vol.3 最終章「もう一度ニューヨークへ」

鎌倉シャツ副社長でディレクターの貞末哲兵が、現社長であり実姉の貞末奈名子について語ります。

2024.04.10 ブログ


今、これを書いているのは、2023年の10月25日(水)の8:30を回ったところだ。
朝のスターバックスは人がまばらで、静かな時間が流れている。


夜ほとんど出かけなくなって久しいが、朝の時間を美しいと思うようになった。

朝は素晴らしく、美しい夕陽を見て1日の終わりを実感出来たら他に何も必要ないと思う。
もちろん夕陽は、時間的な制約や気候によって、年に数えるほどしか見ることは出来ない。だからこそ、夕陽を見られた日の素晴らしさは他に例えようがないものなのである。


さて、昨日はニューヨークから帰国した貞末奈名子から様々な報告を受けることが出来た。

このシリーズでも何度か話してきたように、鎌倉シャツがニューヨークで営業してきたその9年間(2011年~2020年)で獲得してきたカスターは4万人以上にのぼる。
しかも、顧客の大半は一流のニューヨーカーであり、マッドマン達(マジソンアヴェニューのエリート)なのだ。



これは、「鎌倉シャツがニューヨークに存在していた」という年月と体験が生み出したもので、お金には換算することの出来ない貴重な財産である。
ところが、2020年のニューヨークにおけるコロナの猛威は凄まじく、スタッフ達の安全を確保することを最優先にした結果、ニューヨーク・マジソン店は営業を継続することが出来なくなったのだ。

鎌倉シャツのニューヨークへの挑戦は、コロナによって断念しなくてはならないのか…。 
せっかく繋がることが出来たお客様達ともお別れになるのか…。

と、誰もが諦めてかけていたその時!
ニューヨーク在住の現地採用で、長きに渡って鎌倉シャツに貢献してくれた土田純子、その人だけは全く諦めていなかった。

鎌倉シャツの現地法人は一度解体し、スタッフも帰国を余儀なくされ、バラバラになったりしたが、彼女はコロナにも決して屈することなく、立ち上がったのである。



土田  「奈名子さん、ニューヨークは法人がなくなってもたくさんのお客様がいます!私が繋ぎ止めますのでどんな形であっても継続しましょう!
せっかく掴んだチャンスを外敵要因で失うのはあまりにももったいないです。まず、私1人でなんとかします!」

奈名子 「でも、会社はなくなってしまうし、日本もコロナで大変だから余裕はないわ。でも、私は土田さんの熱意に懸けてみたい! 
ニューヨークも大変だと思いますが、なんとかお願いします。日本を立て直して、必ずまたニューヨークに行きますからね!
1人で大変だと思うけど、その時が来るまで待っていてくださいね。」



そして、この2023年の10月、貞末奈名子は、3年半ぶりにニューヨークを訪問し、土田純子と感動の再開を果たしたのである。

この3年の間、ニューヨークでお客様のために奔走し続けた土田は、一回りも二回りも成長していた。前からパワフルであったが、さらに勢いを増し、今後の鎌倉シャツのビジョンに目を輝かせて、奈名子の前に現れたのである。



土田  「奈名子さん、鎌倉シャツには無限の可能性がありますね!そのことは、日本での業績回復や、今もニューヨークで与え続けているインパクトを見れば明らかですよね!」

奈名子 「そうね!土田さん、3年という長い期間、ニューヨークにおける鎌倉シャツの火を消さないでくれて本当にありがとう。
すぐには無理かもしれないけど、じっくり練ってもう一度鎌倉シャツの法人を作りましょう!」



そんなわけで、実に3年半ぶりの感動の再会を果たすも、早くも次のビジョンに向かって動き出す準備が始まった。

2024年、鎌倉シャツがニューヨークの地に法人を作れるかは未定ではあるものの、社長・貞末奈名子の訪米によって、その火が再び灯ったことは間違いない事実である。



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