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鎌倉後の世界vol.8

私に実体などないが、鎌倉シャツは存続する可能性がある。

2025.09.18 ブログ

今このブログを書いているのは2025年の3/24(月)の8:00を少し回ったところで、

今月のMONTHLY KAMAKURAの原稿を編集者に提出したところだ。

先日、創業者から「創業者シリーズ」や「松下幸之助を考える」など、他人のことを書くのは良いのが「お前はどうなんだ?」というようなことを言われた。

私は鎌倉シャツの一助となるべく、鎌倉シャツ創業者の言葉を残そうとし、日本でも屈指の経営者である松下幸之助の言葉を引用し、最終的には、自分の頭で考えたものをアウトプットしてきたつもりなのだが、実際にビジネスを行っているのは、私を含めた鎌倉シャツの社員であり、「己」なのも事実なのである。

そして、この鎌倉後の世界シリーズだけは、私が手掛けている多くのブログの中で唯一、己、私自身の話を書いている場合が多いように思ってはいる。

FRENCH STYLEも私なりのファッションの話を書いてきたつもりなのだが、もう一人の創業者の引用も多く、今の創業者から見て己の話が少なく、物足りないということなのかもしれない。

この場を借りて断っておきたいのは、私が偉大な経営者になることはないし、創業者達のようなカリスマになることも出来ない。

私は私にしかなれず、己はどこまで行っても己であり、他の誰でもないと思っている。

ただ一つ興味があるのは、近い将来、私がいなくなった後も、この稀有な鎌倉シャツという会社が存続し、多くの人の役に立っていること、役に立ち続けていることである。

仏教を勉強していると必ず「空」(くう)という思想にぶつかり、その考え方は、歴史の中で大切な宝として存在し続けてきた。

空とは何か? 私のような素人が言及出来る代物ではないのだが、多くの偉人達は空についてこのように述べているような気がする。

空とは、人や物に「絶対的な実体」や「確固たる存在」はなく、全ては「現象である」という考え方、見方、捉え方である。

難しい話になってきたので、このあたりに留めておきたいと思うのだが、例えば、今、確固たる存在として生きていると思っている私達(己)は、100年後にはほとんどの人がこの世から姿を消している。

人間は命のある限り存在しているだけで、確固たるものはなく、「現象としてそこにあるだけだ」、というニュアンスが「空」の思想にある。

「確固たるものはなく、絶対的なものでもない己に捉われることなく、明るく楽しく生きていきましょう」というような教えが「空」の思想の根底にあり、私自身も2020年に鎌倉回帰を果たしてから、仏教を勉強している中で学び続けていることである。

ここで、冒頭の創業者から言われた「お前はどうなんだ?」という話に戻るが、「私に実体などないが、鎌倉シャツは存続する可能性がある」

というのが、今の私の答えであり、興味の大半なのかもしれない。

つづく

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