究極の作務衣
今回のテーマは「作務衣」です。 昨年11月、MAKUAKEにて発売を開始するやいなやすぐに完売してしまった商品です。
顧客の皆様、いつも鎌倉シャツをご愛用くださりありがとうございます。
鎌倉シャツ ディレクターの貞末 哲兵です。
ご挨拶が遅くなってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回のテーマは「作務衣」です。
昨年11月、MAKUAKEにて発売を開始するやいなやすぐに完売してしまった商品です。
また、メディア、新聞各社などにも「鎌倉シャツの新たなイノベーション」として大きく取り上げていただきました。
新たなイノベーションとは、安易に別事業に手を出すことではなく、時代の変化に応じて「今まで培ってきた知見を使って別の何かを作り生み出すこと」にあると思っています。
鎌倉シャツは コーヒー豆を売り始めるのではなく、今までと同じように「最高の素材」「パターン」「縫製技術」で「作務衣」を作ることにしたのです。
また、この開発には鎌倉の浄智時様、建長寺様、円覚寺様、明王院様など多くの名刹の住職の方々がご協力くださいました。鎌倉が世界に誇るお寺の方々と一緒に「作務衣」を作り上げる喜びは他に例えようがありません。
さて、そもそも「作務衣」ですが、本来禅宗の僧侶の方々が日々の作務において着用する服です。
日々の作務とは、掃除に始まり、料理を作ること、薪を割ることなど多岐に渡りますが、「作務衣」はその際に着用するものとして誕生しました。また、「禅」はインドで発祥し、達磨大師(だるまだいし)が中国に伝え、そして栄西禅師や道元禅師によって日本に伝わりました。インド人の達磨大師は中国語が話せませんでしたが、十年近く洞窟で坐禅をし続けたことにより中国に伝わったとされています。
禅には、「冷暖自知」(れいだんじち)という教えがあるようです。
「水が冷たいか暖かいか、そんなことは人からあれこれ説明を聞くより自分でさわってみればすぐにわかる。あれやこれや本で読んでみたり、話を聞いて知識を増やすよりも実際に自分で工夫してやってみるほうが何倍も役に立つ。」
常識を疑って、なんでも実際に試してみることの大切さを説いたものだと思いますが、達磨大師は言葉ではなく、その行動によって禅を中国に広めたのでしょうね。
そして、日本で本格的に禅宗(臨済宗において)を全国に広めたのは鎌倉の「建長寺」や「円覚寺」と言われています。
「建長寺」は、臨済宗建長寺派の大本山であり、現在も鎌倉五山の一位に列され、また「円覚寺」は、臨済宗円覚寺派の大本山で、鎌倉五山の二位に列されています。
その他、鎌倉には数多くの禅の名刹が存在していますが、僧侶の方々は口々に鎌倉には良い「作務衣」を買う場所がないとおっしゃっていました。
鎌倉シャツは、そういった鎌倉のお寺や僧侶の方々に一石を投じてみたいという想いで「作務衣」を作ることにしたのです。
「作務衣」作りはこの大義の下、また、鎌倉という背景があるからこそ取り組むべき事業として捉えています。そして、シャツや洋服の世界で得た知見を作務衣に取り入れることで、全く新しい世界を作ることが出来るかもしれません。
鎌倉から日本全国に広まった禅宗ですが、鎌倉シャツが作った「作務衣」が日本全国、そして世界へと広まることを夢見ています。
また、いつの日か「作務衣」を日本人の新しいスタイル、文化として定着させてみたいという壮大な夢も持ち始めました。
昨今、アパレル業界にはなかなか明るい話題がありませんが、鎌倉シャツは今年もエキサイティングなニュースを顧客の皆様にお届けできるようにいたします。是非ともご期待くださいませ!
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