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欧州出張<中編>

前・中・後編にわたってレポートする欧州出張コラム、お楽しみください。

2024.02.01 読み物

SANTANIELLOのショー・ルーム訪問

今これを書いているのは2024年の1/14(日)16:30を少し回ったところで、ミラノのホテルでこのブログを書いている。

1/12(金)の話になるが、フィレンツェから8:30のFreccia Rossa(新幹線)に乗り、ミラノに向かった。

到着して、すぐにホテルにチェック・インした後、我々一行はミラノの中心からは少し離れたSANTANIELLOのショー・ルームに向かった。

SANTANIELLOは鎌倉シャツのイタリア製トラウザーズを作ってくれているナポリ郊外のファクトリーで、その関係は10年以上にも上る。

当時SANTANIELLOは、日本ではほとんど知られていないファクトリーで、INCOTEX※やPT※などがポルトガルや東欧で物作りを始めていた時代においても、頑なにメイド・イン・イタリーを守り続けていた。
※イタリアの高級パンツ専業メーカー

SANTANIELLOは、典型系な温もりのあるイタリアのファミリー企業といった感じで、クリエイティブ・ディレクターはANTONIO SANTANIELLOさんが務めているが、その素朴で素敵な人柄から、彼とは会えばとても仲良く話が出来る関係でもある。

彼はクリエイティブ全般を担いながら、同時に研究者のようで、常に様々な素材やパターン、そして彼らが得意としている製品染めをアップ・グレードするために努力をし続けている凄い人でもある。

彼とは、コロナの前まではナポリ郊外のファクトリーで丸一日、夜の会食まで物作りの話やサンプリングをするために議論をしていたこともあったが、今回からはミラノのショー・ルームで会うことが出来た。

相変わらずの素敵なキャラクターで、とても楽しく話をすることが出来たのだが、それ以上にSANTANIELLO社の技術革新とクリエイティブに驚かされるばかりだった。

パンツ専業だったこともあり、元々素晴らしい品質を作るファクトリーではあったが、素材の多彩さと新しさ、そして新しい技術が導入された製品染めの美しさに、鎌倉シャツ・チーム一同感嘆したのであった。

日本製でしっかりと作り上げたパンツも素晴らしいのだが、SANTANIELLOの物は別次元の素晴らしさと新しさを持っていた。

私と小林は彼らのクオリティに驚きつつ、SANTANIELLO社にいくつかの新しい素材と提案を持ち帰るように依頼し、鎌倉シャツ流にどう落とし込んでいくかを議論することにした。

やはり、イタリアはファッション・大国であることを再確認した今回のショー・ルーム訪問となった。

パンツ・スラックス(トラウザーズ)一覧はこちら

MANTERO社訪問

今これを書いているのは2024年の1/14(日)17:30を少し回ったところで、Vol.5に続いてミラノのホテルの部屋でこのブログを書いている。

フィレンツェで行われたPITTI UOMOの視察を終えた我々は、その足でミラノに入り、すぐにコモに向かった。

コモ・エリアはスイス近郊に位置し、コモ湖を中心にヴィラが立ち並び、高級リゾートとして世界中に知られているが、ファッション業界ではネクタイの聖地として、広く知れ渡っている。


今回訪問となったのがMANTERO社で、今ではコモ・エリア最大のシルク織物、プリント工場となっており、Holiday &Brownという英国の由緒あるネクタイ・メーカーのアーカイブを入手しており、日本でも人気のあるネクタイの一つとなっている。

鎌倉シャツとMANTERO社は10年くらいの付き合いになるが、私ではなく主にコバぶろぐでも知られている小林が担当を担ってきた。

写真が基本的にNGであるため、その実力はベールに包まれていたのだが、ほとんど全ての欧州のトップ・メゾンにネクタイ、巻物や服地を供給していることもあって、凄まじいまでの品質とクリエイティブを併せ持った素晴らしいファクトリーであることを認識することが出来た。

実のところ、私はあまりMANTERO社を訪問したことがなかったので、少し疑っていた部分もあったのだが、その実力に驚いたのはもちろん、この時代において、しかもイタリア内にあって、さらに投資をし続けて、ファクトリーを年々拡張し、クリエイティブなムード満載の素晴らしいショー・ルームを次々にアップ・グレードしている姿には驚愕するのみである。

おそらく、トップ・メゾンのシルクを中心とした織物、プリントはMANTERO社なくしては成り立たないのではないだろうか。

ヨーロッパのアッパー・スタンダード、ベースを作っているのがMANTERO社なのである。

それほどMANTERO社の実力は突き抜けていたが、彼らの実力をその目で見て体感し、関係を続けてきた小林には、手前味噌ながら拍手を送りたいと思う。

人間はその目で見た物、体感して来た物をより信じる生き物である(今回の私のように見たことも体感したこともないことは否定する)ことを再確認したと同時に、まだまだ私もこれから勉強をし続けていかなくてはならないと思ったのである。

MANTERO社が作った生地は、今回の24秋冬向けオーダーだけでなく、24春夏のデリバリーも始まっているので、もう間も無く店頭に並ぶネクタイにご期待いただければと思う。

ENGLISH ARCHIVES特集はこちら

SANNINO社のショー・ルーム訪問

今これを書いているのは、1/14(日)の19:30を少し回ったところである。

今日は日曜日ということもあり、各ファクトリーやショー・ルームもお休みなので、しばしの休息とブログを書く日に充てることにした。

昨日は、Via ManzoniにあるSANNINO社のショー・ルームを訪問して午後はしっかりと市場調査に出ることが出来た。

Via Manzoniと言えば、ARMANIの本店がある#31が世界的に知られている。

世界的に知られている通りということもあって、大小多くのブランドやメーカーのショー・ルームが点在しているファッション街でもある。

Via Manzoniのすぐそばには、世界一とも言っていいファッション通りであるVia Monte-NapoleoneやVia della Spigaなどがあり、まさにここミラノがファッションの中心であることを再確認させられる。

そして、今週からミラノはファッション・ウィークを迎え、世界中からファッション関係者や多くのメディアが集まり、各地でショーやカクテル・パーティーなどが行われ、一年で最も華やかなシーズンを迎えている。

SANNINO社はナポリ郊外に位置し、コロナ前はよく現地に赴きミーティングをしていた。

わりと大雑把なナポリのメーカーにあって、同社は日本人並みのきめの細やかさと、丁寧な仕事をする稀有なファクトリーであるのが特徴である。

肝心の品質だが、元々ISAIA※などのトップ・ブランドのアウターを手掛けていることもあって、世界最高峰と言って差し支えないと思う。
※ナポリ発の世界的ブランド

コロナの前までは、日本での展開は鎌倉シャツなどごく限られたショップでしかなかったのだが、噂が噂を呼び、現在は十数社との取引があるそうである。

彼らのテイストは、今回のPITTI UOMOでも多く見られたラグジュアリー・スポーツといった感じで、確実に今の旬を捉えている。

24秋冬は、おそらく日本の多くのセレクトショップや百貨店でSANNINO社の商品が並ぶことになるだろう。

為替レートや、様々なコスト高も手伝って、各社のプライスはどんなに安くても20万円は下らないのではないだろうか。

鎌倉シャツでは10万円を切るプライスを実現しているので、ワールドクラスのラグジュアリー・アウターを味わってみたい方には是非ともおすすめしたい逸品となっている。

ダウンベスト イタリア製

86,900円 (税込・参考価格)

ダウンベスト イタリア製

86,900円 (税込・参考価格)

コモのsilk wovenファクトリーBIANCHI社訪問

今これを書いているのは2024年の1/17(水)の午前中で、昨晩遅くからパリに入ったところである。

最高気温は2℃で、冷たい雨が降っていることもあって、午後のアポイントまではホテルで休息に充てることにした。

今回は、品質や歴史においては、世界一、ニを争うコモのsilk wovenファクトリー(プリントではなく、織物)であるBIANCHI社を訪問した。

鎌倉シャツと同社の関係は15年近くにも及び、社長であるANNAさんは業界45年の生き字引でもある。

ANNAさんは若い頃ニューヨークに留学していたこともあり、またBIANCHI社がラルフ・ローレンと取引していることから、彼女はラルフ本人とも様々な仕事をしていた。

ANNA  「哲兵、ラルフは優れたネクタイデザイナーだったけど、全体のライフスタイルをクリエイティブしていて、ラルフのお兄さんがメンズ・クロージングを担当していたのよ。 彼らは80歳を越えてきたけど、未だにクリエイティブやデザインの仕事を続けているのよ。」

この話はANNAと会う度にするのだが、いかにBIANCHI社が優れているかを再確認することが出来る。

また、イタリアの最高峰の物作りに魅力されたラルフがパープル・レーベルというラインを作ることになった時、BIANCHI社は全面的にネクタイやスカーフなどでバックアップし、その話をANNA・BIANCHIから直に聞けるのは仕事冥利に尽きるというものである。

ANNA 「哲兵、あなたは時代が急速に変化し続けるファッション産業についてどう思ってるの? 多くの人が付けなくなってしまったネクタイはどこにいくのかしら?」

ファッション産業の生き字引であるANNAから意見を求められて恐縮なのだが、またコスト高や時代の変化からBIANCHI社への発注は年々減ってしまっている。

そんな中、私はこう答えた。

私  「ファッション産業にはミラノがある。 ファッションは変わりそのエネルギーの方向は変わりつつあるけど、人々がお洒落を楽しもうとする気持ちに変化はないと思います。 ミラノが放つエネルギーやパワーは私が住んでいたおよそ20年前と比べて落ちてない。 ミラノがある限り、ファッションは死なないと思います。」

ANNA 「そうね、ミラノはミラノであり続けるし、そうあり続けなきゃね!」

とはいえ、ネクタイ産業は厳しい。
鎌倉シャツが最後の砦となって、ある数量を死守するのではなく、ネクタイで世界一を目指す。

幸いにも鎌倉シャツには、コモにある多くの世界選抜とも呼べるファクトリーが味方してくれているのである。

鎌倉シャツは、シャツだけでなくネクタイにおいても世界一を狙えるところまできている。
そう思っているのは私だけだろうか。

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