vol.3【Sciolto】
クールビズシーズンに大人気な【Sciolto】についてのお話
まず"Sciolto"の意味ですが、イタリアの楽譜から引用し、
「伸びやかに、自由に、解き放たれた」 という意味を込めてつけられた名前です。
ちなみにナポリでは、このScioltoつまりワンピースカラーは、カプリと呼ばれています。
(フランチェーゼもナポリで呼ばれているシャツの襟型の名前です)
鎌倉シャツでのカプリシャツは、
上からかぶるプルオーバーシャツを意味していますが、ナポリではワンピースカラーのことなのです。
このワンピースカラーが、何故ナポリでカプリと呼ばれているのか?
明確な定義はないのですが、
「カプリ島というラグジュアリーな場所での社交場で好まれていたシャツ」
という説が有力です。
シャツの特徴としては、前立ての一部から生地をつないでいき、
台襟なしで、襟を作ってあります(ワンピースカラー)。
このワンピース(1枚つなぎ)になっている構造が、
襟元を構築的にし、着用した時にとてもエレガントに見えるのです。
相手からの見え方としては、
「主張があるのだけど、なぜ主張があるのかは、なかなか分からない」
というギリギリのラインで作ってあります。
これ見よがしなワンピースカラーも世の中にはありますが、鎌倉シャツのScioltoは地味派手なバランスに抑えているのです。
基本ノータイ用に作られていながら、
キチッとして見えるシャツは、ワンピースカラー以外にありません。
日本ではビジネスで着用可能ですが、リゾートにもオススメなシャツであるのは間違いありません。
伸びやかに、自由に、解き放たれたワンピースカラーSciolto。
様々なシーンで活躍するでしょう。
ちなみにプロダクションマネージャーの宮澤が、常日頃私に言うのは、
「これだけ作るのが大変なワンピースカラーをこの価格で売っていいんですか?ホントに。」
です。
手間暇かけて作るのはこちらの都合でしかありませんが、
着用の際に「このシャツは誰にでも作れるわけでなく、縫製が難しい仕様である」と、
少しでも思っていただけたら、Scioltoも浮かばれるかと思います。
宮澤と次のScioltoを画策中ですが、
次のモデルは鹿の子素材になるかもしれません。 (まだ内緒です)
それでは、また。
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