ぼく盲導犬、よろしくね 【vol.5】
チャリティーハンカチを通じて盲導犬の育成支援を行っている鎌倉シャツより、さらに盲導犬のことを知っていただけるようコラムを連載中です。
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チャリティーハンカチを通じて盲導犬の育成支援を行っている鎌倉シャツより、さらに盲導犬のことを知っていただけるよう、わんちゃんの視点からコラムを連載しております。ぜひお楽しみくださいませ。
(※以前連載していた記事の再掲載です。)
前回の記事はこちらから▶︎
【vol.1】はこちらから▶︎
いよいよ訓練スタート
パピーウォーカーともお別れして、いよいよ訓練が始まります。
今回は訓練センターでの一日と基本的な訓練についてお話します。
犬舎から一日が始まる
「おはよう!さぁ、ワンツーしよっか」犬舎を管理するケンネルスタッフの声でぼくたちの一日が始まるよ。
「ワンツー、ワンツー」の掛け声で、ぼくたちは「今、この場所でトイレをしてもいいんだ。」ということが分かって、トイレを済ませるんだ。そうすると必ずスタッフのお兄さんお姉さんは、「グッド」と誉めてくれるから、ぼくのしっぽは左右に大きく揺れるよ。
トイレを済ませると、食事の時間。ケンネルスタッフのみんなは、ぼくたち訓練犬の体調管理はもちろん、犬舎がいつも清潔に保てるよう気遣ってくれる、優しい寮母さんのような存在。
ぼくたちの体調にあったフードをピカピカの食器に用意してくれて、毎日、体の調子はどうか見てくれるんだ。
いよいよ訓練スタート
訓練士との遊びに夢中!トイレもご飯も済んだら、いよいよぼくといっぱい遊んでくれるお兄さんお姉さんがやってくる時間。お兄さんお姉さんは盲導犬訓練士さんってみんなに呼ばれているけど、ぼくにとっては「訓練」という名前のゲームを一緒に楽しくやってくれるお兄さんお姉さんなんだ。
盲導犬は、ハーネスっていう胴輪をつけるとお仕事が始まるって教えられるんだ。
ハーネスは、微妙なお互いの動きを感じ取ったりできる盲導犬とユーザーをつなぐ大事な道具なんだよ。
だからお兄さんお姉さんから「ハーネス」って声をかけられると、お兄さんお姉さんが持っている胴輪に自分から体をくぐらせにいくんだ。
盲導犬ユーザーはぼくたちの姿が見えなかったり見えづらかったりするからね。
お兄さんお姉さんたちとはおもちゃでもたくさん遊ぶんだよ。
おもちゃの引っ張りっこをしているときに、おもちゃを上にあげたお兄さんが「シット」と言ったんだ。
おもちゃを見上げようとして思わず座ったら、もっと褒められたい!「グッド!」ってすっごく誉めてくれたよ。
「ダウン」って言いながら、おもちゃが床におかれると、ぼくはおもちゃが欲しくて床に伏せたら、さっきよりももっといっぱい誉めてくれたんだよ。
こうして遊んでいるうちに、ぼくはおもちゃで遊ぶことよりも、お兄さんお姉さんに「グッド!」と褒められることのほうが楽しく感じるようになるんだ。
こうやってぼくたちは、お兄さんお姉さんたちと夢中で遊びながら、盲導犬になった時に、ユーザーとのコミュニケーションを通して信頼関係を築いて、街中で出会う様々な誘惑にも負けることなく、お仕事に集中することができるようになるんだよ。
~大切なコマンド~
「シット」は「座れ」
「ダウン」は「伏せ」
「カム」は「来い」
そして「ウェイト」は「待て」
これらは盲導犬になってからも、ずっと繰り返される大切なコマンドです。
訓練犬たちの性格や学習能力を観察しながら、訓練士は一頭一頭にあった訓練内容を計画します。
そうやって「うまく出来た喜び」=成功体験を重ねることで、徐々に訓練内容のレベルをあげていきます。
今度は街に出て安全に誘導するための盲導犬訓練がスタートするよ。お楽しみにね♪
盲導犬支援ハンカチ
660円 (税込・参考価格)
制作協力・写真提供:公益財団法人日本盲導犬協会
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